夏のご馳走【 鮎あゆ 】
淡く美しい色合いと優美な姿。初夏から八月の間、夏を代表する食材の一つが鮎です。藻や苔を食べる成魚の鮎は、独特の清涼な香りを放つことから、「香魚」とも呼ばれています。尚文では群馬県内産の新鮮な鮎を中心に、時には利根川の清流で育った鮎を様々な料理でお出ししております。
鮎そのものの味を楽しめる「塩焼き」は、活魚のまま手際良く「串」を打っていきます。
美味しい鮎を食べていただけるように、心を込めて仕込んでいきます。
「ジジジ」と脂が焦げる音が聞こえる、焼きあがった鮎がこちらです! 頭を下に30分以上かけて焼き上げ、骨はホロっと、身から落ちる脂で頭はカリッと、初代宿主「尚文しょうぶん」より受け継ぐ焼き方なんです!
焼いた鮎はすぐにお客様のお席にお持ちします。「焦げつき防止」と「たんぱく質を固める」ため、多めに振った塩を落としながら、熱々の身にかぶりついてみてください!
次は爽やかな季節を伝える料理「背ごし」。ワタを除き、背骨も皮も残した身を輪切りにしていきます。
切った身は水でサッと洗い、氷でキリっと締めます。若鮎は身も骨もまだ柔らかいので、少し厚めに切り残すことで食感を高めています。盛夏の頃の鮎は、身を薄めに切ることで味わいを調整しています。
繊細な脂と引き締まった身や皮の香り、シャクシャクとした背骨の甘みと食感。酢味噌を少し付けて、夏ならではの味覚を存分にお楽しみください。
「背ごし」は日本酒との素晴らしい相性も自慢です。淡白で癖のない鮎料理には、少し飲みごたえのある永井酒造の季節限定酒「水芭蕉 純米大吟醸 おりがらみ」が良く合うんです。
三品目はサクサクとした食感と、香ばしさが魅力の「鮎の唐揚げ」。淡白な鮎も薄く衣をつけて揚げることで、食べ応えのある一品に。様々に調理することで、食材が持つ味の広がりを楽しんでいただけます。
締めとなる料理は、香ばしく焼き上げた鮎を、山で汲んだ沸き水で炊き上げる「鮎の釜めし」。味が良く染みて熱々の湯気を立てている米は、「全国レベルで有名な地元の米作り名人」の作。ホクホクと蒸しあがった鮎の身をほぐし混ぜてお召し上がりください。お腹はいっぱいなのに、夢中でかき込んでしまう堪えられない旨さ。夏の「山人料理」、尚文ならではの「鮎づくし」の味をぜひご堪能ください!!